当院は、伝統中国医学(日本で言う東洋医学や漢方医学相当)の知識や技能及び現代医学の知識を兼備する院長による以下の治療を行っております。

  1. 各種疾病に対する鍼、灸治療
  2. 健康維持、疾病予防の為の鍼、灸治療(いわゆる「未病」に対する治療)
  3. 美容鍼
  4. 小児鍼(3ヶ月児から治療可能)
  5. 抜罐(バッカン)治療(鍼灸治療の補助治療として血行の促進や瘀血の除去に有効)

以下はそれらの治療に関する補足説明です。

鍼灸治療は怖くありません

痛みはほとんどありません

鍼は、長さも太さもいろんなタイプがあります。当院では、患者さんの性別や年齢、体型及び治療の部位によって、最適な種類を選んでいます。例えば、お子さんや若い女性・又は顔面部に鍼治療をする場合は、基本的に細い鍼を使います。反対に、がっちりとした体型の中年男性やお尻など肉厚な部位に治療する場合は、より太めな鍼を使います。最小限の痛みと最大の効果を両立する努力をしています。

別のページにも書かれていますが、ゼロ歳児でも泣かずに鍼を受けられるとのことは、鍼はさほど痛くないとのことです。しかしながら痛みに対しての感覚は個人差があり、99パーセントの方にとって痛くなくても、残り1パーセントの方にとっては耐えられない程の痛みとして感じる場合もないとは言い切れません。当院では、どうしても痛みにご心配なさる方に対しては、まず一本の試し鍼を刺してみるのです。「そのぐらいなら平気だな」と納得して頂けた場合にのみ、鍼治療に入るのです。

お灸

無痕灸なので痕がつきません

温灸(箱灸):じんわりと温まります。

お灸の場合、病状や部位及び耐熱程度の個人差によって、棒灸や温灸、穴灸(つぼきゅう)、米粒灸、生姜灸、にんにく灸又は灸頭鍼などを選択します。基準は、患者さんの体質に一番馴染むことにあります。いずれの灸法も、やけどや痕は残しません。例えばお腹に箱灸(温灸に属す)をする場合、肌から2センチ位の高さの網にモグサを載せて燃やすので、じんわりと温かくなり、とても気持ち良いのです。

鍼灸の効果について

鍼治療は人体に鍼の接触又は刺す刺激を与えることによって、鈍っている神経を興奮させ、また逆に興奮している機能を鎮めることによって、体の不調を治します。例えば、動脈の壁にある血管収縮神経が興奮した場合は我々の血圧が上昇し高血圧につながりますし、胃腸にある副交感神経が興奮した場合、腹痛や下痢の症状が起こる。逆に、交感神経の機能が低下した場合、我々は、冷え性や低血圧などに見舞われる。こうした場合、当院では鍼治療によって、神経機能を調節し、崩れたバランスを取り戻します。

お灸治療の場合、もぐさを燃やす温熱刺激によって、体の血行を良くし、血液内に様々な免疫力の持つ物質を作らせ、体の免疫機能を含む様々な機能を改善し、体内に秘められている「自己治癒力」を高めるのです。

バッカン施術

竹の壺でバッカン治療中(腹部)

ツボに程よく吸着しとても気持ち良いんです

バッカンは「抜罐」です。元々は「罐」の形に似た竹コップを火炎の熱で暖め、コップ内の空気を薄くし、真空状態を作り出してから体表に吸い付く治療法です。現在、竹コップの替わりにガラスのコップが、火炎の替わりに機械的なバキュームが、よく使われるようになりました。

バッカンは、筋肉のこりをほぐし、血液循環を改善する効果があります。また、体内にう血(良くない血の塊が停留し、痛みなどの症状が生じる状態)があると判断された場合、太めの鍼で、患部を集中的に刺した上で、バッカンをすれば、どろどろな血が吸い出され、痛みがとれるのです。これは、「潟血療法」と呼ばれています。

未病を治療

最近、「未病」と言う言葉が良く耳に触れるようになりました。一部の方々は既にご存知と思いますが、「未病」とは病気がないとの意味ではなく、病気になる一歩手前とのことです。東洋医学の古文献の中に、「聖人、不治已病治未病」との一句が書かれています。その意味は、聖人ランクの名医なら、「已病」即ちまともな病気になってから初めて治療を着手するよりも、「未病」即ち体調が変調し始めた時から手を打った方が良いとのことです。

言い換えれば、「未病」の状態を手をこまねいて見ていて病気に発展してから始めて治療を着手するのでは、当然のことながら、良い医者とは見なされません。この記述はまさに予防医学の先駆です。皆さんも、肩こりや冷えなどを「大した事じゃない」と思わないで、先手を打って、優しい鍼灸のケアで、大切な健康を守りましょう。

当院で使用する器具

使用する鍼

当院では、臨床治療に使用する鍼はすべて日本メーカーのステンレス製「ディスポ鍼」です。「ディスポ鍼」とは、この患者さんに使ったら、後は廃棄処分するのです。滅菌して再使用は致しません。鍼を介して別の患者さんとの間に交差感染は絶対に発生し得ないのです。

使用する灸

当院の使用するお灸は主に3種類:1.広範囲ないし全身を温めてくれる温灸(箱灸):主に冷え性やお体各種機能低下(低血圧や甲状腺機能低下、性機能低下)、不妊症やその他の婦人科の不調、頻尿、夜尿症、立ち眩み、耳鳴り難聴等に使用。2.ツボ灸(ツボにもぐさを据え立ってて燃やす方法):主に小範囲の慢性炎症(例えテニス肘やへバーデン結節等)に使用。3.灸頭鍼(刺した鍼の鍼柄にもぐさを被せて燃やす方法):主に深い部位に、鍼を介して、お灸の刺激を届けたい時に使用。

衛生器具

別の関連ページにすでに述べられたと思いますが、当院では治療院の環境衛生や治療院備品及び施術用の器具の衛生安全に非常に重要視しております。スリッパや鍼道具等は常に紫外線滅菌保管庫に保管し、床はロボット自動掃除機や、人工掃除または定期滅菌拭き掃除をしています。さらに、空気については、昼有人状態用と深夜無人状態用の2台高品質日本製オゾン発生器を使用し、感染予防を徹底。さらに、院内空気の品質を二酸化炭素濃度モニターで監視し、それをもとに効率的に換気設備を稼動し、新鮮な空気環境を保っています。