鍼灸とは
東洋医学とは
東洋医学とは、その名称の通り、東洋大国・中国に起源した伝統医学です。東洋医学の主幹を成しているのは、中国では「中医」と呼ばれている伝統中国医学(中国ではTCM即ちTraditional Chinese Medicineと呼ぶことが多い)である。現在、一般的に、「東洋医学」または「中医」に対し、主流医学である現代医学を「西医」と呼ぶ傾向がありますが、ロジック的に非合理的である。なぜなら、前者は伝統的で局所的な、主に経験に基づいた医学であるのに対し、後者は現代的に、地球規模な、主に証拠に基づいた医学である。両者は科学面での発展度合いも、理論的な厳密度も、世界におけるシーアも、同じランクに属さない。が、一般的に言えば、東洋医学の治療手段(漢方、鍼、お灸等)は現代医学より優しくて毒・副作用も小さいから、現代医学の補完的な治療法として、その存在意義があり、未だに病気の治療や、健康の維持に欠かせない選択肢である。
東洋医学には、臓腑学説(現代医学の解剖、生理、病理学に似ている)、経絡学説(もっぱら鍼灸治療を指導する内容)、気血津液学説(体内物質に関する内容)、五行学説(形而上的、類推的な内容)等がある。人によってはこれらの学説を理論と呼ぶが、私見では、理論と呼ぶには瑕疵が多すぎる。
鍼(はり、針)治療とは
鍼治療とは、体表に医療用鍼を刺入することでの刺激によって、疾病の治療や予防または健康維持に利用する方法である。よって、今、一部の鍼灸師の間でセールスポイントとしている「刺さない鍼」、「置くだけの鍼」では、私見、単に刺鍼時の痛みを回避する安易な発想であり、厳密な意味での「鍼治療」とは呼べません。臨床経験や刺し手の練度が高ければ、刺入痛の軽減ないし回避は可能である。当院では3か月の幼児に対しても、細い鍼を使って、「刺す鍼」を施している。
鍼治療の効果
①鎮痛
各種痛みの緩和。この部分は日本の厚生労働省にもお墨付きを得ており、一部の病症にはお医者さんの同意書や診断書があれば、医療保険の適用も可能。具体的な病例としては各種神経痛や、各種原因による腰痛、リウマチ、頚腕症候群、頚椎捻挫後遺症、変形性膝関節症、五十肩等。
②双方向神経・体液調節
鍼治療は人体に鍼を刺す刺激を与えることで、鈍っている神経を興奮させ、また逆に興奮している機能を鎮めることによって、体の不調を治します。例えば、動脈の壁にある血管収縮神経が興奮した場合は我々の血圧が上昇し高血圧につながる。胃腸にある副交感神経が興奮した場合、腹痛や下痢の症状が起こる。逆に、交感神経の機能が低下した場合、我々は、冷え性や低血圧などに見舞われる。こうした場合、我々は鍼治療によって、神経機能を調節し、崩れたバランスを取り戻します。内分泌系や免疫系または基礎代謝、内臓機能についても、似たような双方向調節が行われ、過剰な機能を抑制し、低下の機能を増強させ、様々な病気に対応します。
③電気鍼(刺したままの鍼に弱い電気刺激を加える)には運動神経や横紋筋に対する直接的な刺激作用も
運動神経麻痺やそれによる横紋筋萎縮の治療運用できる。
お灸(きゅう)治療とは
お灸治療とは、体表に、直接または間接的に、もぐさ及びもぐさ混合物を据えて燃やすことによる温熱等の刺激で(もぐさを燃焼する過程で揮発した精油の作用もあると考えられる)、疾病の治療や予防または健康維持に利用する方法である。現在、もぐさの代わりに、枇杷や杜仲の葉っぱ、ニンニクないし生姜を用いて、お灸治療に使うやり方も流行っているようですが、当院では、基本的にオーソドックスなもぐさを使用しています。
お灸治療の効果
お灸治療の場合、もぐさを燃やす温熱刺激等によって、体の血行を良くし、血液内に様々な作用を持つ物質を作らせ、免疫機能を含む様々な機能を改善し、体内に秘められている「自己治癒力」を高めるのです。具体的な臨床応用としては、冷えの改善や機能低下性疾病(例えば甲状腺機能低下や免疫機能低下、造血機能低下、不妊症、難聴等)の改善、退行性疾病(例えば萎縮性胃炎や運動神経麻痺による筋萎縮、筋ジストロフィー等)の改善、自律神経系やメンタル症状の緩和(動悸、不眠、躁鬱)等、様々な効果があると考えられています。
鍼灸の適応症は痛みだけでなく、
身体のさまざまな疾患に
効果があります。
伝統中国医学の知識や技能及び現代医学の知識を兼備する院長による治療を
行っております。
鍼灸の適応症は痛みだけでなく、身体のさまざまな疾患に効果があります。
伝統中国医学の知識や技能及び現代医学の知識を兼備する院長による治療を行っております。