孫栄金鍼灸治療院によるつわり、妊婦腰痛及び逆子の治療

妊婦さんは鍼治療を受けてはいけない?このような言い方は時たま耳に入ります。日本の鍼灸専門学校の一部テキストの中でも、妊娠の最初3か月や、出産前の3か月には鍼治療禁止等のことが書かれています。しかし、当院の答えは、妊婦さんは妊娠の全過程において、鍼治療を受けても大丈夫です。当院の院長である私は30年近くにわたって、数多くの妊娠患者さんを治療して来ました。中には悪阻(つわり)や、腰痛、下肢浮腫、高血圧、逆子等、様々な症状で来院していました。今まで、治療して問題になったケースは一度もありません。院長の母国である中国においても同様に、妊婦さんに対しては鍼治療は普遍に行われていて、禁止されていません。そもそも、私の知る限り、禁止する医学的な理由は見当たりません。

では、当院はどのように妊婦さんの諸症状に対し、鍼治療を行われているのでしょうか?ここでは原則的なことのみを紹介させて頂きます。基本的に、つわりに対しては気のめぐりの改善を重点に置き、正常時と違って上へあがりしやすい状態の「胃の気」を(この状態は東洋医学の専門用語では「胃気上逆」と言う)下へ引き戻します。下肢浮腫の場合は、東洋医学の考えとして、水代謝の要である腎と脾の機能を強化した上で、体内に余った水分の排出を促進します。高血圧の場合は体内の陰陽バランス(この場合は往々として陰が不足しがち)を調整するために陰を補います。逆子の場合は、両足小指の爪の外側方にあるツボ(ツボ名:至陰)にお灸を施します。腰痛の治療は原則的に一般的な腰痛治療と同じですが、妊娠中であることに配慮して、すべての治療内容をマイルドに調整します。

当院では、不妊治療から始まり、妊娠をし、懐妊中を通して当院の鍼灸治療を続けて体調を維持し、順調に出産され、産後でもしばらくの間に当院の鍼灸で産後ケアを選んだ「妊娠のフルコース鍼灸治療」経験者が数多くいます。ですから、もし読者の貴女が妊婦さんであっても、お体に不調があれば、鍼灸治療との選択も可能ですよ。